先週のMOVIDA SCHOOLはpixivの片桐さんと永田さんでした。
pixivは会員数600万人を突破したイラストSNSで、最近は海外のユーザーも増えているそうです。
お二人には出会いからpixivの立ち上げと現在にいたるまでのお話をしていただきました。

起業から2人の再会について

学生当時から会社を作りたかったが、会社を作るのは難しいと思っていた。あるとき知り合いが会社を作っていて、どうやればいいのかと聞いたところ、司法書士にお願いすればいいということを知って勢いで会社を作った。それが2005年のこと。
何をやるかも決めずに作ったので、最初は受託開発やっていたが、自社サービスを作らないと会社は大きくならないと思い色々試していた。
その頃に永田さんとの再会があった。最初は大嫌いなやつだったが、とあるきっかけで再会したら、めちゃくちゃ気が合って夜から次の日の昼まで、毎日のようにデニーズで会うように。
自分に足りないと感じていたマネジメント能力に関して永田さんが長けていると感じ、一緒にやろうと誘った。
一方の永田さんもフリーランスで仕事をしていたが、ビジネスがそれなりの規模になってきたので自分の会社を作っていたが、起業家というよりはディレクターとか実務をこなすほうが得意と考えていたので、起業家タイプの片桐さんと一緒にやりたいと考えた。
優秀な人間ならいくらでもいるが、自分と得意分野が同じ人と一緒にやっていると、もめたときに相手を追い出すようなことを考えてしまうはず。
どうしても自分には出来ないことを出来る相手であれば、何があっても一緒にやりたいと思うはず。
自分たちは「何をやるか?」よりも「誰とやるか?」が大事だと思っている。

pixivの起ち上げ

2007年に社員の企画でイラストSNSであるpixivをスタート、開始して3週間で会員数が1万人に。
驚いたことにすぐにユーザー企画でサービスを擬人化したキャラクター”ピクシブたん”を描こうというのが立ち上がった。
これにより、このサービスはイケル!という確信があったが、ヲタク系にそれなりの知見があった永田さんは市場規模は50万人くらいしかないのでは?と当時言っていた。
現在は600万人まで成長したわけなので、市場規模がどうこうとかをサービス起ち上げの時に気にしても、全く違う結果が出ることもあるので、気にしすぎてもしょうがないと言える。
とは言え、2人がともにイケル!って言わなかったことは良かったと思っていて、会社が全員同じ方向に向いてしまわなかったのは結果として良かった。
流行ったきっかけは2chなどのメディアで取り上げられたからだが、元々イラストを各人のコミュニティが存在していたところに今までないサービスとして受け入れられたのが大きかった。

pixivの理念

当初の理念は”世界中のイラストを集める”というものだったが、ずっと違和感を感じていた。
Googleが世界中のあらゆる情報を集めて整理することでビジネスにしているのと同じくあらゆるイラストを集めることでビジネス展開が可能になると思っていた。
pixiv1周年で公式化された”ピクシブたんを描こう”という企画の中でユーザーの投稿した漫画で「お絵描きはやっぱ楽しす」というセリフがあり、非常に感動した。
これで改めてpixivのコンセプトを見直して、現在の理念は変更されて”お絵描きがもっと楽しくなる場所”になった。

マネタイズの苦労から学んだこと

順調にユーザー数を伸ばしていき人気はあったが、マネタイズが出来てなかったのでサーバーを買うのも苦労した。
実はVCからの調達に動いていたが、リーマンショックの影響もあり、調達することが出来なかった。
受託ビジネスを続けていたが、とにかくお金がなかったので、コストに厳しくなった。
サーバーも自前で組み立てたほうが安いということで、データセンターを一切借りていなかったし、部品の調達も徹底的に交渉するようになった。
お金を稼ぐよりはお金を使わない工夫をするほうがよほど簡単であり、コスト意識は大事なので定期的に見直している。
また、受託ビジネスをやっていたことも結果的にはいい経験になっていて、自社サービスにはどうしても締切という感覚が薄くなってしまうのだが、受託ビジネスの経験があるのでいつまでにやり切るといったことが出来るようになったと思っている。
新しく入ってくる人たちは経験がないので、部品の調達の交渉をやらせたり、結果をきちんと出す仕事を最初にやらせるようにしている。
2009年にようやく黒字化し、現在の収益源は広告・イベント企画・グッズ販売などになっている。

ブランディング

マネタイズのうちのグッズ販売はブランディングの為にやっているのに近い。
pixivで描いた絵が本になると絵を描く人にとって嬉しいことなので、収益というよりも実際にイラストを描く人たちの満足度をあげることで、”お絵描きがもっと楽しくなる場所”というブランディングになると考えている。
ビジネスの観点においてもコンテンツホルダーとは仲良くならないといけないと考えていたが、組む相手としてはとにかく相手にブランド力があるところでないと意味がないと選んでいた。
提携の話では最初に大手の会社が来てくれた時に、とにかく何らかの関係を構築すべきということで、イラスト画集を出版する権利を提供するというのをやった。

何をやるかよりも誰とやるか

元々流行るサービスを作りたいと思っていただけで、イラストのサービスをやりたいと思っていたわけではない。
pixivのことをもちろんサービスとして愛しているのだが、仮にこのサービスが流行っていなかったとしたら、きっと別のことをやっていたと思う。
実際にpixivに行き着くまでにいくつかのサービスを起ち上げてどれも上手くいってなかったが、こだわりがなかったので、何度でもチャレンジすることで辿りつけたのだと思う。
それよりも大事だと思っているのは誰とやるか。
事業をやっていて嫌なことが起きることなんて日常茶飯事だが、そのときに自分の嫌いなやつと一緒にやっていたら尚更嫌になると思うので、どんなことがあっても一緒にやっていけると思える仲間が大事だ。
今でも、採用の基準は能力よりも一緒に働けるかどうかを一番重視している。


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