先週はMOVIDA SCHOOLをお盆だったのでお休みにしたので、週1本ペースを守るために別のネタを。

Convertible Noteについて

Convertible Noteを巡る議論については賛否両論あると思いますが、結局のところは資金調達におけるリーガルコストを下げ、スピード早く入金するための手法であるということに尽き、起業家・投資家が双方に早く合意して取り掛かるための仕組みと位置づければ良いと思います。
(仕組みであって絶対解があるものではないので、使わなくて調達ができるのであれば、そのほうが良いです。)
このあたりについては僕も過去にエントリを書いていますが、500Startupsから支援をうけているAppGroovesの柴田さんのこちらの寄稿記事が非常に分かりやすいです。

シリコンバレーで起業した日本人が語るスタートアップガイド2――シリコンバレー流の資金調達 | TechCrunch Japan.

シリコンバレーのいいところの一つとしてファイナンススキームについて起業家・投資家双方の相互理解があるので、テンプレート化したのものであればリーガルレビューをほとんどせずにサクっと契約して入金されるというところとあります。
資金調達はやはりtime consumingなので、細かい条件交渉などせずにパッと決めてお金が入ってくるというのが魅力であると。

Convertible Equityとは?

一方で、シリコンバレーにおいてもConvertible Noteの問題点として、そうは言ってもやっぱり負債であって期限までにSeries A roundが出来なかったら色々問題あるんじゃないの?という観点からConvertible Equityという手法が昨年の夏あたりから提案され、スタンダードになりつつあるようです。
(英文ですが、こちらの記事が参考になります。特にコメント欄のやりとりなどはシリコンバレーでどう受け止められているのかがよく分かります。)
シリコンバレーのLaw FirmといえばWSGRですが、そこの日系米国人弁護士で、Convertible Equityのテンプレート作成に携わったTakuさんは「Convertible Equityにシフトしない理由はないんじゃないの?」とコメントし、そのドラフトはScribdで公開されています。
(こういったテンプレートがタダで公開されちゃってるのもスゴイところですよね!)

日本の現況は?

日本においてもMOVIDAでは日本版Convertible Noteということで転換社債型新株予約権付社債を採用して、これまでに約20社程度への出資を行なって来ました。
実務的なノウハウも色々と溜まってきたところで、米国法と日本法の違いから来る運用上のデメリットというのも分かってきたので、日本版のConvertible Equityにシフトしようとしています。
将来的に株式に転換されるまでは借金なので、実質債務超過と見做されるために金融機関からの借入や公的機関からの助成金の調達が難しくなるというところも指摘されていますが、より資本に近い形に変わってくれば本質的な検査をするように変わってくるような話もあるかもしれません。
こちらの記事は日経新聞の読者限定記事なのでそのうちリンク切れになってしまうと思うのですが、金融庁が成長企業に融資しやすくなるよう、銀行の査定基準を優先するというバブル崩壊以降に取られていた不良債権処理優先から大幅に方針転換するというニュースも出ていましたので、対応は変わってくると思います。

イベントやります!

そもそもファイナンススキームについて起業家も学習する必要があると思うのですが、投資家の不勉強から不健全なスキームを起業家に押し付けてきているのではないか?という状況も散見されているのが日本の現況かなと。
こういったファイナンススキームについて、もっとオープンに議論して勉強する場を設けよう!ということで、来週にイベントを開催します!
今回は日本版Convertible Equityをメルマガで提唱された「起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと」でおなじみの磯崎さんと「Startup Innovators 起業家と創る、あたらしいベンチャー実務」を主宰しサムライインキュベートさんの案件で実際に導入を支援した増島弁護士をお招きし、更にSeed Round以降を実務的にファイナンスする経験が豊富なGlobisの今野さん、インキュベイトファンドの村田さんに加わっていただきディスカッションをします。
ただ、できるだけ議論を活発にしたいということで、形式としてはアンカンファレンスを採用して会場からも積極的に意見を出しあっていけるようにします。
先週発表したところ既に残席が僅かとなってしまったのですが、今回は起業家の方というよりも投資家の方をメインにしたイベントとなります。
参加はこちらから。

今回のConvertible Equityネタを皮切りに投資家が健全なファイナンススキームを提示するために必要な勉強会を定期的に開催出来ればなと考えています!
是非積極的なご参加を!


参考までに英語版のConvertible Equityのドラフトです。
まずはTerm Sheet。

これは要項です。
で、最後に引受契約。

MOVIDA JAPAN株式会社では、世の中を変えるようなサービスを作るスタートアップを支援しています。
MOVIDA SCHOOLに参加したいという方は是非アプリケーションからコンタクトしてください!
↓↓詳しくはこちら↓↓
http://www.movidainc.com/application