諸事情あって更新が滞ってましたが、過去にさかのぼって書きたいと思います。
ということで、Zaimの閑歳孝子さんのMOVIDA SCHOOLについて。
閑歳さんはアクセス解析のユーザーローカルでエンジニアとして働きつつ、家計簿アプリZaimを開発。
順調にユーザー数を伸ばし、100万ダウンロードを達成し、COOKPADから資金調達をしたエンジニア起業家です。
今回は「ユーザー目線のサービス開発」というテーマでお話しいただきました。

Zaim開発のきっかけ

Zaimの構想を思いついたのは2011年1月。
当時ユーザーローカルでB2Bのアクセス解析を作っていた。
B向けサービスは、お客さんの顔がわかりやすく、接点が多いのでC向けサービスよりは一般的に成功しやすい。
ビジネスユーザーの顧客の反応がもらえるのは面白かったが、一方で、ネットリテラシーの低い自分の母親やお姉さんが使えるような一般のカスタマー向けにサービスをやりたいと考えていた。

当時、Rubyのまつもとゆきひろさんの記事で『自分にとってあつかえるサイズのものを作ったほうがいい』という話があり、その時に「お金」がちょうど自分にとっていいサイズのモノなんじゃないかと思った。
自身の中で、お金は生まれてから死ぬまで関わる問題であり、自分のテーマとして飽きずにやれるちょうどよいものだったと思ったから。
個人向けのアクセス解析=家計簿と考え、家計簿アプリの開発を始めた。

Founder Fit/Market Fitを意識するのが大事だと思う。
知恵袋2.0や2ちゃんねる2.0のようなサービスを考えたことがあるが、ネットで質問もしたことがないし、匿名で書き込みしたことがないなど、そのサービスの当事者ではなかったのでやらなかった。
家計簿は以前から紙で付けていて、これはサービスの当事者になるので自分で作るにはちょうど良いネタだった。

サービスローンチまで

まだ1行もコード書いていない企画段階でTechCrunch Tokyoの前身イベントTechlosionに応募した。
イベント開催が震災の影響で1ヶ月遅れたことで、動画っぽいデモを作ることができ、賞も獲得し、リリース前に話題になることができた。
まだアプリの市場がせまかったことと各方面の方にお世話になっていたこともあり、リリース前からある程度取り上げられていて、メディアの方にだいぶ助けてもらっていた。

当時スマホの普及は今ほどではなかったが、今後一般に普及するだろうと思い、そのような一般の人目線のアプリをつくろうと考えていた。
構想を思いついた段階でユーザーヒアリングは沢山やっていたが、特に気をつけたのはWebの業界の話を聞かないこと。
ターゲットユーザーである家族や主婦の友だちなどに聞いた。
業界の人の話はバイアスがかかっている事が多いので、ターゲットユーザーの声が一番重要だと思う。

プロダクトの説明は一行で分かるものにしたほうがよくて、例えばプレスリリースのタイトルでどう説明するかも非常に大事。
Zaimの場合はプロダクトの説明として「ソーシャル家計簿」にしていた。
家計簿は基本一人で使うものだが、人のお金の使い方と比較できる機能を入れていて、これを売りにしようと考えてソーシャル家計簿というタグラインにした。

ユーザーの心を掴んでファンを増やす

力を入れていたのは、ユーザーからの問い合わせに素早く真摯に対応すること。
サービス開発において一番大事なのは、ファンを作ることだと思うので。
リリース当時から、一日数十件程度の機能要望や不具合の指摘といった問い合わせがあり、そうしたユーザのコメントにはすべて回答するようにした。
結果的に「テンプレじゃない回答が直ぐに来た!」といった感謝の声がオンラインやオフラインで口コミとして広がっていったことでユーザーが増えていったと思う。
今でもそうであるがユーザーからの問い合わせの投稿欄を分かりやすいところに置いてあることもユーザーの声を拾いあげるのに役立っている。

「今日は何にお金を使いましたか?」というアラートを出す機能をやったが、これはつけないと罪悪感を助長するみたいで駄目だった。
ユーザーに無理やり継続させるような機能が必ずしもいい影響を与えるとは限らない。
続けたいと思う人が続けやすいと思える様な機能が大切。
たとえばオフラインでも使える様にしたことで、継続率が上がった例があった。

何回も言われることはおそらく本当に必要なことなので採用する。
機能を何か増やすときは機能を何か減らすような工夫をし、いかにシンプルであるかを大切にしている。
機能は沢山あるが、それらにマスクをしておき、初回ユーザーに見せる画面はなるだけシンプルにしておき、使えば使うほど機能が増えていくような見せ方が良い。
また、社内で出た意見は数字で判断していて、やってみて数字が悪かったら戻すようにしている。

メンバーとの関わり方

当事者意識は大切でメンバーには持っていてもらいたいもの。
とはいえ、経営者と従業員、社長とそれ以外の創業メンバーでは考え方に開きがあると思っておくことも大事だと。
結局のところ起業家の気持ちには絶対に追いつけないので、無理に合わせてもらうようなことにしないほうが良くて、無理すると社員と組織を潰してしまう原因になると思う。


ユーザー目線での開発についての話は分かりやすく、自分にとって扱いやすいサイズの課題に取り組むのが大事というのはなるほどという気付きがありました。

また採用においてはリファレンスチェックをきちんとやるということも印象的。
前にこんなエントリーを書いていますが、非常に大事なことだと思います。
エンジニアについては技術力よりも人間性や仕様を読み解く力を重視していて、こういうものが欲しいと提案した時にそれを読み解いて技術に分解できる力を持っている人がいいと。


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