East Ventures代表パートナー松山太河さんのMOVIDA SCHOOLのまとめです。
太河さんは、Netageでインターネットサービスの立ち上げに関わったのち、e groupの日本法人の立ち上げを経て、クロノスファンドを設立してスタートアップのシード投資を開始。
現在はmixiの元CTOである衛藤バタラ氏とEast Venturesを立ち上げ、日本と東南アジアを中心としたシード期のスタートアップに投資しています。
今回は松山さんに「スタートアップ企業の資金調達と人材採用について」というテーマでお話して頂きました。

East Venturesの投資活動

投資のステージとしては、日本ではシードからミドルを中心に行っている。
シードの場合、プロダクトリリース後に投資することが多いが、起業家自身を以前からよく知っていたり、イケてるプロダクトをリリースしたりイグジット実績がある場合などリリース前に投資しているケースもある。
インドネシアの場合は、距離が離れていてハンズオンサポートが難しいので、チームが出来て事業が成長しているミドルからレイター段階での投資を行っている。

日本で1000万ユーザーを超えるサービスを作った数少ない起業家である衛藤バタラ氏やTwitCastingを開発した赤松洋介氏、モバツイの開発者である藤川真一氏など、技術力の高いメンターがいるのが特徴。

投資家との付き合い方

VCには、銀行などの金融系の会社が親会社である金融系VC、事業会社が運営しているCorporate VC、そしてEast Ventures等の独立系VCの3タイプがある。
それぞれに特徴があるので付き合い方は気をつける必要がある。

VCはLimited Partner(LPの)と呼ばれる出資者のお金を預かるファンドから投資活動をしており、そのファンドには期限が設定されていることを知っておこう。
大体7年〜10年で設定されており、期限が来た場合には出資者に償還されることになっている。
投資をしてもらう時にはファンドがどのくらい期限が残っているかを確認しておくことが大事。
通常IPOなどの投資家にとってのEXITイベントに到るのに必要な期間は創業から平均して7〜8年かかるので、投資してもらうステージによってはファンドの期限までに間に合わないこともあるからだ。

独立系VCでは担当者が途中で変わることはまずないが、金融系VCやCVCの場合には担当者が途中で変わる可能性が高いと思っていた方がいい。
投資担当者を信頼して、「あの人だから」といって投資を受け入れても、担当が変わってしまうことで状況が変わってしまうこともあるので注意が必要。

投資家と起業家の関係にはお高いにリスペクトがあることが大事で、起業家は投資家がリスクを負って投資していることをきちんと理解しておくことが大事。
過去の経験で言うと、起業家のマインドとしてEquityという返済義務のない形でお金を出してもらっていても、「預っている・借りている」という気持ちで投資を受けている起業家のほうが上手くいく確率が高いと思う。
預かったお金に対するリターンを投資家にお返しするという気持ちを持たずに投資家を受け入れても上手くいかないことが多い。

持分比率の考え方

過半数の50%、拒否権のある33%以上を身内で固めるのは資本政策の基本である。
しかしながら、必要以上に意識する必要はない。
例えば現時点の持分比率が50%とした場合に、1億円を調達する際のValuationが5億円なのか10億円なのかを比較すると実際に調達後の比率は40%と45%と5%しか変わらない。
Valuationを高く調達することに時間をかけるくらいであれば、本質的にはその時間を事業に使ったほうが良く、最終的には自身の持分比率がdilutionしたとしても最終的なValuationを大きくすることに集中したほうが結果良いはずだ。

株主との付き合い方

株主は採用と同じくらい慎重に選ぶべきである。
従業員は途中でチームから外すことはできるが、株主の場合は一度入ると抜けさせるのはほぼ不可能である。
創業直後の株主というのは、幹部と同じくらいの影響力を持っていて、経営会議にも参加するため、意見の合わない相性の悪い人を初期段階で入れてしまうと後々相当苦労する。
初期段階においては、株主とは一生付き合うという意識をもって慎重に相手を選択していくべきである。

逆に考えれば、高い給料を払わなくてもその人のリソースを利用できるチャンスでもある。
従業員としての採用は、金銭的にも会社のバランス的にも不可能な場合でも、投資家として株主になってもらうことで、そのリソースを利用できるようになる。
会社のプラスになるような人を選択するのが理想的である。

正しい自己評価

資金調達の際、会社のValuationはきちんと考えるべきである。
松下幸之助は銀行にお金を借りる際に一度も断られたことがないという話があるが、欲しい金額の8割くらいでお願いしていたそうで、つまり自分の信用の中に収まるレベルでのみ借りようとしてたため断れなかったと。
これは資金調達にも通づるものがあり、実態のない段階で大きく見せようとしても、賢い投資家は見抜くものだ。
一度信用をなくしてしまうと要注意人物と捉えられ、後の資金調達に悪い影響がでかねない。
投資家とは信頼関係を築いていくべきである。
正しくはプロダクトを磨き右肩上がりの数字の実績を提示することが必要だ。

事業価値を高める

大事なことは最終的な事業価値をどれだけ大きくするかということである。
時価総額1000億円の会社にすれば、20%の株を所有しているだけでそれは200億円となる。
一方で、時価総額が100億円規模で上場した場合、たとえ50%の株を所有していたとしても50億円だ。
持分比率にこだわるより最終的な事業価値を最大化したほうが得られる富も大きくなる。

成功パターンは千差万別

成功のパターンは事業によってまったく異なるので、定石や必勝法があると思わない方がいい。
起業家によってもそれぞれ独自のやり方で成功していたりするものだ。
自分に似ている経営者をロールモデルとして真似てみてもいいかもしれないが、会社のサービスや経営者の個性によって成功パターンは変わり千差万別である変に影響を受けず、個性を大切に自分の軸をもって経営していこう。


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