先週のMOVIDA SCHOOLは、株式会社リバネスの丸幸弘さんでした。
リバネスは科学技術の発展と地球貢献を実現するサイエンス集団で大企業とのコラボレーションも数多く手がけています。
スタートアップ関連でもユーグレナの技術顧問としてサポートし、最近ではジーンクエストという遺伝子検査会社を立ち上げるなどの活動をしています。
まだ、4期プログラムの支援先であるflierとも業務提携を発表しています。
今回は丸さんにスタートアップが大企業を巻き込む方法についてお話頂きました。

自己紹介

リバネスという博士号をもつ科学者によるサイエンス集団を24歳のときに立ち上げ、10年ほどやっている。
半分くらいは上手く行かなかったが、約25社の会社の起ち上げを経験した。
今も昔も研究者になりたくて、経営者になりたいとは思っていない。どちらかというと怪しい秘密の研究をやって、それで世界を変えたいと思っている。

リバネスについて

「身近なふしぎを興味に変える」を目指して科学教育、科学人材育成ベンチャーを理工系大学院生15名で作った。
ビジョンは「科学技術の発展と地球貢献を実現する」で、最強のサイエンティストを集めたプラットフォームベンチャーとして、実現したい世界を持つ起業家と組んで、新しいベンチャーをいくつも生み出している。
若い起業家も積極的に応援していて、当時小学生だったケミストリークエストの社長とも一緒にカードゲームも作っている。

この国の問題は大学院生、特に博士課程の人間が就職できないことで、ニートに一番近い職業が博士課程の人間とも揶揄されている。
リバネスではその優秀な科学者達を積極的に採用している。
研究室に篭っている科学者達は往々にしてコミュニケーション・スキルが低いが、こういった人材をリバネスは小中学校に講師として派遣している。
優秀な科学者が子供の教育に携わることは社会的に望ましく、彼らもそれを通してコミュニケーション能力を上げることができ、これによって様々な大手研究機関から引く手数多になる。
最近では大企業からテーマが持ち寄られるようになってきて、現在では100以上の大企業と組んで色々なプロジェクトをやっている。
このモデルを東南アジアを中心に海外展開を加速させている。

ビジネスは学問の延長

勉強と学問の違いを知るべき。
勉強は「強いる」と書き、既存の情報、知識を強制的に詰め込むこと。
それに対して学問は「問を学ぶ」と書き、自ら疑問や不思議を見出し、自ら調べることである。
実は学問はビジネスと同じでこういった疑問を解決することで世の中を良くすることだと思う。

また、サイエンスをやる人は嘘つきだと良く言われるが、それはある意味当たっていて、まだ実現していないことを研究しているからだ。
例えばユーグレナは、ミドリムシの大量生産が出来ないときに出来ると言って実現させた。
嘘を事実に変えることが科学者に求められた使命で、これは起業家にも共通して求められることであり、まだ見えないことに全力で挑戦し、実現させるのが起業家にもとめられるからだ。

大企業の巻き込み方

  1. 自分たちしか出来ないことを作る
  2. オリジナリティがない相手とは誰も組んでくれない。
    出前実験教室を学校へ販売するという形で日本で初めて学校教育に参入することで学校教育の風穴を開けた。
    学校現場とのネットワーク構築に繋がるビジネスとなった。

  3. 下請けにならない
  4. 自分たちの強みを生かせる仕事を選ぶ。
    対等な立場でゴールを目指すことが大事。
    契約条件も挫けずに細部まで主張するべき。
    リバネスでは1000万円の案件でも自分たちが下請けになるのであれば、断っていた。

  5. 短期的な仕事よりも長期的な仕事
  6. 自分たちが重視した仕事は100件の論文を呼んで報告書を書く、50人の研究者インタビュー記事を書く、3500社の町工場を調査するというようなこと。
    これらは、お金をもらいながら多くの知識やネットワークを得ることが出来る仕事であった。
    たとえ得られる金額が小さくても、長期的な資産形成に繋がっている仕事は、その後に他にない強みとなる。

  7. 儲からないことをやる
  8. 大手がすぐにやるような儲かることではなく、儲からないことをやるのがベンチャーの基本だと思っていて、大手がやるようなところで戦うほうが難しい体。
    儲からないことを儲けるように変えることができればよいわけで、実現出来れば高い参入障壁を築くことが出来る。
    儲かることは参入障壁が低く、皆がやってくるが、難しいことは参入障壁になり、儲かるようになれば負けない価値になる。

  9. 1円でもいいからお金をもらう
  10. 重要なのはチャックを開けさせるということだ。
    チャックというものは少しだけでも開いていると少しの弾みで全開になりえる。
    ビジネスでも同様で、小額でもお金をもらい関係を築いておけば、大きなビジネスを一緒にやるチャンスがまわってくる。
    大事なことは、口座を開けさせたという実績だ。
    そこで気をつけておくべきことは、『丁寧に仕事をやる』ということだ。
    相手にはもらったお金以上の価値を提供しよう。
    初めから大きなお金をもらってしまうと、ミスした時に二度とその会社と取引することは出来ない。
    初めは小さな取引でももらった金額以上のことをやっておけば、信頼を勝ち取り、大きな取引として返ってくるのだ。

スタートアップで一番大切なこと

まずは楽しむことで、自分の好きなことをやったほうが絶対に良いし、世の中のためになることをやったほうが絶対に良い。
経験から言えることとして3人のチームでやったほうがよくて、2人だと喧嘩した時に分裂するが、3人だとバランスがとれてそのエネルギーが前進する力に変わる。


学問とビジネスは実は似ているという話は非常に面白く、示唆に富んでいるなと思いました。


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