昨日のエントリーの通り今日からはs.schoolとなるので、MOVIDA SCHOOLとしては最終回だった先週はIntimate Mergerの簗島さんでした。
簗島さんは新卒でGREEに入社、グロースハックを担当。
その後、現在はFreakoutの経営企画と兼任でPreferred InfrastractureとのJ/VであるIntimate Mergerの代表になっています。
今回は、簗島さんに『データドリブンプロダクトマネジメント〜改悪から学ぶプロダクト改善方法〜』についてお話頂きました。

退会ページから学ぶ改善方法

GREE時代には、トップページやGREE Platformのスマホ版/海外版を手がけていて、どうやったら人が滞在してくれるかを研究して最適化していた。
その中で生まれた最高傑作は、当時非常に退会しづらいと物議を醸した退会ページ。
通常は『どうやったらユーザーがなるだけ長くそのページに滞在してくれるか』を考えるが、その逆である『どうやったらユーザーが確実に退会ページを去ってくれるのか』という事を徹底的に研究していた。

退会してほしくないわけだから、退会への導線は出来るだけ目にはいらないほうがいい。
従ってファーストビューではなく最下部にリンクを置くといったことをする。
逆に押して欲しいリンクはファーストビューに入れておかなければならない。

どこから選択できるのか視認しづらいと、なかなか辿り着くのは難しい。
リンクとボタンが混在しているなどUIが統一されていないとユーザーは混乱する。
逆にUIの統一性がないとユーザーを混乱させる結果になるので、そういったことはやらないようにしなければいけない。

本当に退会できないとまずいのであるが、退会理由を選択するときに直ぐに退会ページに飛ばないということもやっていた。
選択した理由が「面白いゲームがない」であれば、面白いページはいっぱいあるよというLPに飛ばすなど。
進めていきたいことに対して出来ないというストレスを溜めさせることで、脱落していく。
逆にやらせたいことがあるのであれば一本道に導線は設計しなければいけない。
他にもフリーアンサー形式は入力が面倒なので選択式にしたほうが良かったり、入力が必須項目かどうかを明示しておくなども気をつけるべきポイント。

改善プロセスを回すために必要なこと

必要なことは実施施策の目的、プロセス、達成基準・撤退基準、これらそれぞれを明確にしておくこと。
【実施施策の目的の明確化】

  1. 作成するサービスまたはシステムが達成したい数値目標(KPI)を設定する
  2. 達成したいKPIをオーディエンスのアクションへ翻訳する
  3. 翻訳したアクションをページの閲覧もしくはトランザクションのログで定義する

以下のようなことが起こりがちなので気をつけたい。

  • 達成したいKPIが決められていない
  • 達成したいKPIが分解されていない
  • 分解されたKPIがシステム上に存在していない
  • 細かく分けられすぎていて数値目標が最終の目標に対して影響がない
  • 対象となるKPIの抽出に数日単位でかかってしまう
  • KPIを出すためにその都度人月が発生してしまう
  • 導入したツール間で数値が合わない

【プロセスの明確化】

  1. プロジェクト化する必要があるか
  2. 改善対象のKPIが見える化されているか
  3. 改善プロジェクトに責任者が一人存在しているか
  4. 改善に必要なリソースがプロジェクトにアサインされているか

上述したことができていないと次のようなことが起こる。

  • 大規模な開発になると、年単位で開発から完了までに時間がかかるため、その時点で再度改善が必要なものではなくなってしまうことがある。
  • 改善プロジェクトなのに数値を見なくなる。
  • 責任者がいない場合、目標が達成できそうになると、野良責任者が発生しやすく、目標が達成できなそうな場合は責任の所在が不明確になりやすい。
  • 一人の不幸な万能なスキルの人にすべての改善が回ってきてしまい、組織としてノウハウがたまらない。

【達成基準・撤退基準の明確化】

  1. どのKPIをいつまでにいくら改善するかを定量的に設定する
  2. 改善案の評価を行うための承認会議を短いスパンで実施する
  3. 改善が完了したらすみやかに解散または別の改善プロジェクトをキックオフする

これらが明確になっていないことで

  • 数値が少しでもあがることがよしとされてしまい、ビジネスインパクトが徐々に小さくなる
  • 誰の責任で改善プロジェクトが回っているか分からなくなり、ソースコードがスパゲッティ化していく
  • ノウハウが他のチームに引き継がれて行かなくなり、改善だけがうまい狭いチームが出来上がってしまう。

といったことになる。

継続するためのKPI設計

KPIを設計する際の基本的な概念として、全体の目標KPI→分解されたKPI→細分化されたKPI→評価を行うためKPIというプロセスがある。
どの粒度の誰に改善案をぶつけていってそれが最終KPIに対して影響しているかのジャッジをし続けることが重要。

また、検索経由で登録したのか、ソーシャル経由で登録したのかなど、会員は獲得した時期やタイミングでによって性質や量が全然違ったりする。
改善の時期と方法は注意が必要で、自分たちにとってのロイヤルユーザーの属性に併せて施策を打つ必要がある。
ユーザーの質で分けていくことで、改善案と効果は無限に広がる。

まとめ

座学で得られることよりも経験で得られることが多い。
とにかくいろんな改善案を試していって、大量に失敗して経験を積んでより良いプロダクトを作っていきましょう。


改悪についての話から改善の話を考えるというので脳内変換が大変でしたw


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