気がついたら1年以上もブログを書いてませんでした(汗)
元々が筆不精なので書くネタがなかったり、忙しかったりすると、なかなかモチベーションが上がらないまま・・・
なんていう言い訳はともかく本日久々に記事にもなったので、少し整理したものを書いておこうかと思います。

大企業とスタートアップがより融合できる形を目指して−−元ピムコジャパン社長高野真氏がGenuine Startupsの共同代表に就任
元ピムコジャパン社長の高野真氏がGenuine Startups共同代表に——大企業との“橋渡し”を強化

シードアクセラレーターについて

まずは少し振り返り的なところから書いてみたいと思います。

「日本にシリコンバレー並みのスタートアップエコシステムを作ろう」という共通の志を持つ泰蔵さんとMOVIDA JAPANでSeed Acceleration Programを立ち上げたのは2011年のちょうど今頃でした。
過去の記事でも書いてますが当時の、そしても今でも本質的には変わらない課題として起業の数が少ないというものがあり、その解消を目指すものとして起業を目指す若者に対して資金提供と育成支援を行うものとして立ち上げました。
時代の背景としてソーシャルやスマートフォンアプリなど若者が自分の目線で取り組めるコンシューマーインターネット領域でのチャンスが数多くあり、そういった若者を支援しようというものです。
元々参考にしたY CombinatorもPaul Grahamがボストンで主として学生を対象に始めたサマープログラムがその起源であり、本質的にはVC等のインサイダーのネットワークに入ることが難しい若い人たちを支援して新しいイノベーションを作り出すことを目指したものだったと理解しています。

MOVIDA JAPANの活動として計5回のバッチでSCHOOLの参加企業であれば恐らく300社〜500社、投資ファンドとして設立したGenuine Startupsの投資としては50社に支援を行いましたが、昨年に私はファンドの方に注力することにして、そしてMOVIDA JAPANもAcceleration Programを休止しています。
本荘さんがこちらの記事でアクセラレーターの現状に触れられていますが、当事者の1人として考えていることをまとめてみると

  • 昨年時点でスマホアプリのゴールドラッシュとも言うべき時代が終焉に近づきつつある一方、IoTをキーワードとした既存産業へのIT/インターネットを本格的に活用した効率化させる領域にチャンスが広がり始めた。
  • こうした領域については若者のチャレンジよりは経験者のチャレンジ、そして小資本よりは一定以上の資本が必要ということでアクセラレーターが対象としていたところから変質し始めている。
  • また、こうしたトレンドは日本に限ったものではなくシリコンバレーにおいても同様であり、YCの直近のバッチにおいてもハードウェアへの傾倒が見て取れる。(ちゃんと見てないのですが、恐らく投資プログラムも変わってたはず。)
  • またTechStarsが企業と組んだアクセラレータープログラムを開始して成功事例が出始めているのと同様に、日本においても企業が主導するアクセラレータープログラムが数多く始まった。
  • YCや500startupsでも本質的な価値は”more than money”と呼ばれるところにあり、一番大きなものはそのネットワークから一気に有力なインサイダーにアクセスできること。日本においてもそのハードルはかなり下がっており、直接のコンタクトも難しくはない。
  • そもそも目指していた「起業の数を増やそう」といった目的に関して言うと、起業することに対する心理的ハードルは我々の活動のみにとどまらず様々なスタートアップコミュニティ参加者により劇的にここ数年で下がったため、独立系のアクセラレーターとしての役割は一定の意味で終えたと感じられる。

といったあたりです。

ファンドに注力した時点ではモヤッとして見えていなかった部分もありますが、この1年で次の展開を考えていく中で整理できてきたことがあり、それが実は大きなトレンドで凄まじいインパクトのあるチャンスが広がっていると感じているところでもあります。

大企業との連携について

「日本にシリコンバレー並みのスタートアップを作ろう」という文脈において、シードアクセラレーターとして「起業の数を増やす」ということにコミットして一定の成果を出せたのではないかという想いがあり、次に何に取り組むべきかを既存投資先の支援に注力していたこの1年間考え続けてきました。
(あくまで「数を増やす」というところであって、投資に関する成果についてはまだまだこれからではあるのですが。)
「起業家の数を増やす」というのは「成功事例を増やす」ためであり、それによって「エンジェル投資家も増える」「シリアルアントレプレナーも増える」「儲かった投資家も増える」という循環が産まれていくわけで、次のフォーカスは「成功事例を増やす」ことだと考えました。
ここ数年はIPO市場も盛り上がってきてはいるのですが、やはりM&Aの件数も増えていかなければ成功の件数そのものを増やすことは難しいわけで、実際シリコンバレーも80年代にはIPOが主流(9割)であったのが、現在はM&Aが主流(9割)となって100倍の件数になっていることが、エコシステムとして人とお金の流れを作り出しているわけです。
また、M&Aの件数が増えることによってM&Aの金額規模も大きくなっていくでしょうし、結果としてIPOのサイズを大きくなっていくのではないかと思います。

ここに先ほども書いた時代のトレンドとして既存産業へのIT/インターネットの本格的な導入による効率化というものが来たわけです。
既に存在している産業に取り組むということで国内においても数兆円あるいは数千億円の規模のあるものをremodel/disruptするので、マーケットも見えやすく大きな成功となる可能性もある一方で、チャレンジするには一定以上の経験と既存産業のプレイヤーとの連携が不可欠になってくるのではないかと考えています。
つまりは既存産業のプレイヤーとの連携を積極支援することにより結果としてM&Aも増やすという道筋を作っていくことができるのではないかと。

記事の本文にも取り上げられていますが、Forbes Japan編集長でもある高野さんとのパートナーシップにおいては既存産業(エスタブリッシュメント)との連携を強化していくことを目的としていて、彼と出会ったのは6月末だったのですがお互いの考えていることに双方が補完関係になりうるということで短期間でタッグを組んで進めようと言うことになりました。
元々商社時代にもベンチャーの製品・サービスを大企業向けに持って行くという仕事を長くやっていて、様々なGAPを埋める仕事をしていたわけですが、スタートアップに約10年携わって今また昔とった杵柄が役に立つというか自分のValue Propositionがはっきりするなと。

事業機会を自ら見つけ、起業家とともに取り組む

投資スタイルは変わらずシードステージに投資するというものなので、如何に起業家と出会うかというのは変わらずのテーマです。
アクセラレーターを兼ねながらのときは一般公募というのが大きなDeal Sourceだったのですが、少しやり方を変えていく必要があるかなと思っています。
現在取り組むべき領域として、1)食・農業、2)環境・エネルギー、3)金融、4)物流、5)教育、6)エンタープライズソリューション、7)生活必需サービス、8)エンターテイメント、を考えており、まずはGenuine Startupsとしてこれらの領域における事業機会を我々自身も積極的にリサーチをして発掘・発見していくことに取り組んでいきます。
実際に事業として立ち上げ創業する起業家にその事業機会に取り組んでもらい、我々は投資家として支援していきたいと考えています。
つまり、創業期に一番大事なリソースはなんといっても起業家自身の「時間」と「体」という資本なので、発見した事業機会にコミットできる人でなければいけないのはもちろん、事業に必要なリソースに転換可能な二次リソースとしての「資金」を提供する我々は裏方として可能な支援をするということになります。

これにともなってGenuine Startupsとして仲間を募集したいと考えています。
2つのパターンを考えていて

  • EIRコース

EIRとはEntrepreneur In Residenceの略で、起業を前提にして所属してもらうパターンです。我々とともに事業機会をリサーチして、コミットできるものを見つけたら起業していただくというもの。準備中に仲間集めなどにも我々も協力していきます。

  • キャピタリストコース

キャピタリストとして活躍していただくことを前提として所属してもらうパターンです。但し、将来的には独立して独立系のベンチャーキャピタルの設立することを目指してもらいます。

というものです。
ご興味のある方はこちらからご応募してください!お待ちしております!