先週のMOVIDA SCHOOLはInfinity Venture Partnersの小野さんでした。
小野さんは新卒で日本IBMに入社したものの、その年の8月末のとある出会いから2000年9月にサイバーエージェント子会社のCA Mobileの第1号社員として入社し、まだ黎明期であった日本のモバイル広告市場の立ち上げに貢献しています。
現在は年2回行われる日本のベンチャー業界の主要プレイヤーが一同に会するInfinity Venture Summitを主催する他、ベンチャーキャピタリストとして、時には自らが経営者として投資先の支援を行っています。
また、ランナーとしてもフルマラソンにとどまらず、砂漠マラソンや南極・北極マラソンなどに参加して完走するといったチャレンジを続けています。
小野さんには南極マラソンの話を交えながら、ベンチャー企業を経営していくことについてお話ししてもらいました。

VCの仕事について

VCの仕事というのは「現状を把握して、未来を読む」ということだと考えている。世の中が必要とすることにをビジョンとして描き、現状を分析した上で、そのギャップをどのように埋めて実現していくか?ということの事業性に賭けるということ。
通常のVCはそういったビジョンを描いて実現に向けて行動を開始している起業家に投資するので、どちらかというと「待ちの姿勢」であるが、IVPではそういったものがなければ作ってしまおうということで、資金のみならず、経営陣を集めてくるというやり方もやっている。

まずは行動する

事業を立ち上げていくということはビジョンを数値化し、その数値を達成するために因数分解を繰り返してブレイクダウンしKPIを決める必要がある。
KPIとして定めた指標が最終的な目標の数値を達成するために具体的な施策を色々打つことになる。
例えば日本一のラーメン屋を目指すとしよう。
外食ラーメンの市場規模は約4000億円で、全国で16000店舗あり、日本一のラーメン屋は年商140億円、約200店舗であることが分かる。
これを超えるとすると、例えば年商150億円、300店舗というような数値目標になってくる。
1店舗あたりの年商は5000万円が必要となり、客単価が800円であれば年間約6万人超の客数が必要であり、1日あたりでは170人の客数が必要であることが分かる。
調べるとラーメン屋の平均回転率は7.5回/日ということが分かるので、店舗に必要な席数は22席といったことまでブレイクダウン出来る。
しかし、ここらへんまでは机上で計算できることであり、果たして本当に回転率が7.5回を達成できるのか?、あるいは効率化することにより10回が達成できるのではないか?、客単価も800円以上を実現できるのではないか?、といったようなことは実際に行動してみなければ分からない。
行動することにより改善しなければならないことが分かり、それによってやり方を変えていく。
大事なことはまず行動するということだ。

財務戦略

VCという立場であるので、財務戦略についても少し。
資金調達のやり方はEquityもDebtもあり、どちらもメリット・デメリットある。
但し、財務戦略というのはお金で時間を買うことであると考えたほうが良い。
ラーメン屋の場合、初期投資は1店舗あたり1500万円であると言われている。
例えば、月間の利益が50万円だとすると1500万円を回収するのに30ヶ月かかってしまう。
仮に投資回収完了してから次の店舗を開店するとすると300店舗に達成するのには16年かかってしまう計算になる。
初期投資を1.5億円にして10倍のスケールで開始すると、約8年で300店舗を達成することができる。
ビジョンを数値化したときにいつまでに?という期限も設定するわけで、こういったビジョンに基づき資金の調達の仕方も当然に変わってくる。

ベンチャー経営とマラソン

とにかく行動して、KPIを回していくことが大切であるが、大事なのはビジョンである。
人生と同じでビジョンがないとさまよってしまう。
走ることとは「自分と向き合い、少しでも自分を引き出していく」ことだと考えていて、ゴールに近づいていくというのはビジョンに近づいていくということ同じ。
長距離のレースというのは実は体力以上に精神力が求められる。
実際に自分が出会った65歳のおばあちゃんは60歳から走り始めたのにも関わらず、自分よりも速く走っていて、経験が体力を上回る精神力に繋がっているなと感じたことがある。
自分との戦いであるにも関わらず、一緒に走っているランナーを意識したり、そのランナーに抜かれることで心が折れそうになる心境など
南極マラソンにおいて、走っている最中に目標を再設定して、それに基づいて戦略を変えていくといったことは、先に説明した事業立ち上げの話と全く同じである。
(ちなみに南極マラソンについて詳細は小野さんのブログのこちらで。)

マラソンから学んだこと

走り始めたきっかけは実はWii Fit。
ダイエットのために走り始めたが、少しずつ目標を上げていった。
まずは外で走るところから、5Km、10Km、ハーフ、フルマラソンへと、とにかくクリアしたら次の目標を設定して行動を開始した。
チャレンジをし続けるうちに、自分でも想像もできないことを達成することができた。
カラダ以上にココロやマインドが変わったと思っていて、「何が起きても愉しんでやる」というポジティブな考え方ができるようになった。
全力で自分で決めたことにチャレンジするから成長するわけで、ある日突然、強くなれるわけでも出来るようになるわけでもない。
積み重ねでできるようになった。
ゴールなんて見えなくてもいいから、まずは自分のココロの中にある羅針盤が指し示す方向に思いっきりアクションしてみて欲しい。
中途半端にやったら中途半端な結果しかでない。

先が見えなくても必死にやっていくことで、最初に見えてなかったものにも辿りつける、とにかく行動し、チャレンジし続けなければ何も成し得ないという話は、実際に走ることで色んなことを実現しているからこそ言えて、かつ周りが感動する熱量をもって伝えられるんだなとと思いました。


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